ニュアンス。

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同じようなことをしていても、

365日、ちょっとずつ違う毎日。

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これと似ているのが、音楽。

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「ド」の鍵盤は決まっているから、

楽譜に「ド」と書かれていたら、「ド」の鍵盤を弾いて、おしまい、

になりがち。

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でも、その「ド」は、どんな「ド」？

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「優しいド」もあれば、「冷たいド」もあって、「辛いド」もある。

それは、無数にあって、無限。

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「ふんわりしたド」と言っても、

人によって、どんなふんわりかは違うし、

その日によっても、その時の気分によっても違う。

​

一日の中でも、ふんわりの度合いが変わる。

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昨日は、元気だったから、「ああいう演奏ができた」。

今日は、悲しいことがあったから、「こんなふうな演奏」。

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この曲を作った人は、「フォルテ（強く）」と書いているけれど、

「怒っているフォルテ？」「号泣しているフォルテ？」

それとも、

「爆笑しているフォルテ？」

​

どんなフォルテにしてほしいのかな？

​

今、

私・僕は、ちょっとしんどいけれど、

作曲家が「楽しいフォルテ」にして！って書いてあるから、

一踏ん張りして、楽しいことをイメージして、

奏でてみようかな。

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​

「ピアノを弾く」と言っても、

毎回、ちょっとずつ何かが違う。

​

そんな

『ニュアンス』を

いつも感じ取っていてほしい。

​

そして、

その『ニュアンス』を楽しんでほしい。

​

そう、

その『ニュアンス』にこそ、

​

音楽の楽しさ、面白さ、素晴らしさ、

醍醐味が詰まっています。

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ニュアンスを味わって、

紡ぎ出された演奏は、

きっと、

​素敵なはず。

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