〜今、ここから、チョット前へ〜
ズバリ、この質問の答えによって、演奏の出来栄えが大きく左右されると言っても過言ではありません。
この問いに、ドキッとされましたか?(笑)
それとも、ん〜・・・?そう言われてみると、何を考えているかなぁ・・・?と思われましたか?(笑)
もしそうなら、この質問をきっかけに、今後、素晴らしい演奏ができるようになる可能性大ですし、演奏のクオリティーが格段に上がることが期待できますよ!
いずれにせよ、この質問、考えたことも聞かれたこともない、という方はぜひ一度、自分に問いかけてみてください。
究極の問いがこちら↓
【 始めから最後まで通して演奏するときも、部分的に数十小節だけ弾くときも、テクニックの練習や部分練習をするときも、つまりどんなときも、いったん鍵盤に触れ、音を出そうとした瞬間、何を考え、何を思っていますか? 】
同じ曲でも、
始めから最後まで通して演奏するとき
まとまって数十小節だけ弾くとき
テクニックの練習や部分練習をするとき
で、それぞれ質問の答えが変わってきます。
しかし、1.2.3.に共通する最もNGの答えが二つあります。
そこで今回は、そのうちの一つをまずご紹介します。
そのNGとは??
↑ ( > の印をクリックしてね。)
ピアノという楽器は、鍵盤さえ下に押すと、簡単に音が出て、ドはドとしてちゃんと鳴ってくれるので、「どのようにして、音を出すか?」という回路がすっ飛ばされて、どうしても「なんとなく」になってしまうのが多いです。
管楽器や弦楽器はそうはいかず、ドがちゃんと安定してドに聞こえるのはとても難しいことで、そもそも音を出すこと自体、簡単ではありません。曲を演奏するという以前に壁が立ちはだかっています。
ヴァイオリンやヴィオラは、あごだけで楽器を持てるかどうかですものね。
私も中学校の部活で吹奏楽をやっていたとき、フルートやクラリネットを試してみましたが、何度チャレンジしても笑けてくるくらい音が出ませんでした(笑)。
本当にスースー息の音だけ(笑)。大学生の頃は、ヴァイオリンやチェロも遊んでみたことがありますが、とにかく楽器を構えることだけでも必死になりますし、それでもやっとの思いで弓を動かそうとしても、何の音!?というくらいギーギー鳴るだけ(笑)。曲どころのお話ではありません(笑)。
しばらくギーギーやっていていると、少しはマシな音になっていって、次はドの音が出したくなるのですが、それがまた、ドはどこ!?と、さらなる難関が待ち受けています(笑)鍵盤のようにドのサイズが目に見えて分かるわけではないので、正しいドの音を当てるには、最終的には耳で探すしかありません。耳が頼り。ピアノは調律師さんがいますが、他の楽器は自分でチューニングしなければなりません。
なんとまぁ、色々あることやらで、余談はこの辺にしておきますが(笑)、とにかくピアノの「音が簡単に出る」「ドレミ〜が簡単に出せる」というのはメリットでもあるのですが、逆に、【こういう音色を出したい】【一音一音を大切にする】【音を聴く】などといったことが気薄になりかねなくもないです。
【音】というものに対する【意識】がないという、恐ろしい現象に陥りやすい傾向があります。
もちろん、「何も考えてない、何も思ってない、なんとなく」弾いて、心地よかったり、自分の理想通りの演奏だったり、曲の持つ雰囲気や性格(クラシック音楽なら作曲家の意図や時代のスタイルなども)にふさわしかったら、それは素晴らしいです!
例えば、ニュアンスはだいぶ違いますが、あれこれ考えたり思いすぎたりすると余計に上手に弾けなくなるので、『「無」になって演奏する』というのが目標という生徒さんもいます。
ただこの場合も、少なくとも、「こういうふうに弾きたい!」という想いや情熱は心身にみなぎっていて、本当にからっぽなわけではありません。自分の想い描く演奏があるというのが前提で生徒さんは弾いておられます。
もし、「なんとなく」弾いていて、なんかしっくりこない、いつまでたっても満足しない、上手にならない、などモヤモヤを抱かえていたら、まずは、
《 目的をはっきりさせましょう 》
どんなふうに弾きたいのか?
どこの箇所をどのように弾けるようになりたいのか?
指や身体などテクニック的な練習をしようとしているのか?それとも、表現力を磨く練習をしようとしているのか?曲を味わいたくて弾こうとしているのか?
などなど、具体的には上記の1.2.3.で内容が変わってきますが、まずは、自分なりの、
《 今、自分はどのようになりたいのか? 》を明確にするのがおすすめです。
また、「なんとなく」は弾いていないよ、ちゃんと「こんなふうに弾きたい」と思っているよ、でも、なんだかイマイチ満たされないし、上手に弾けるようにならないという方も、まずは今一度、『もっともっと、くっきりと、強く、意識して』こんなふうに弾きたいという自分の考えや思いを今まで以上に持って弾いてみましょう。
「こんな音色で」「こんな感情で」「こんな指さばきで」弾きたいという自分の中の熱さをオーバー気味に意識してみましょう。
練習=実験でもあります。
詳細はまた次回以降にご紹介していきますので、一度、今回のワンポイント、実験してみてくださいね!